10月1日から「免許状」が廃止され電子化(デジタル化)されます 移動運用ではすこし注意が必要です

総務省からのメールでお気づきの方も多いと思いますが、令和7年10月1日から紙の「無線局免許状」が廃止されデジタル化されることが発表されました。

「免許状」=「『無線局免許状』と書かれ、免許事項(免許の内容)が記載されたうえ押印されている紙片」です。これが廃止されます。免許が不要になるとか、従免だけでいいとかではありません。免許事項は見せられる状態にしておかなければなりません。気になるポイントだけを説明します。

この「無線局免許状」が廃止される。画像はWidipediaより

【OM諸氏にとって当面のポイント】
特別な手続きをすることなく、引き続き運用することができます
電子申請システムを使わない
のであれば、いまのお手元にある「免許状」の実物(正本)を運用時に携帯しなければなりません。
すでに電子申請アカウントをお持ちの方は、スマホで表示させたり自分で印刷したものを使うことができます。
電子申請したことがない方、1月からの新システムにアクセスしたことがない方は、この機会に対応をぜひご検討ください。

なにもしなくてもよい?

  • いまお持ちの「免許状」について。有効期間内で免許事項(記載事項)変更がないのなら、再免許までは何も手続きをしなくても問題はありません。なお、「免許状」は10/1以降は新設の「免許事項証明書」とみなさます。
  • ただし、移動運用、モービル運用など常置場所以外での運用については、
    • お持ちの免許状実物(正本)を携帯する。(古いOMさん、昔はそうでしたね!)
    • いままでは免許状は常置場所に置いておきコピーの携帯が認められていましたが、新制度ではコピー、写メ、PDFなどの掲示は不可です

ですから、外出先の運用時に書面やスマホ表示で済ませたい場合には、次章の「デジタル対応」をしてください。

デジタル化後の掲示・閲覧方法
図に「免許状等」や「記録等」とあるが、アマチュア局の場合は「記録」「免許状」だけである

移動・モービル運用するなら「免許記録の写し」をゲットしよう!

すでに新システムで電子申請している局長さんはデジタル対応できるので、電波利用電子申請システムを利用して「免許記録の写し」をゲットしましょう。「免許記録の写し」なら、携帯するのはスマホ保存したものや自分で印刷したものでもよいです。

免許記録」はサーバー上の免許データのことです。パソコンやタブレットで表示します。
免許記録の写し」は新設です。内容は当然免許状と同じものでしょう。
免許事項証明書」も新設ですがいままでの紙の免許状のことです。
電子申請(サイト、システム)」では申請だけではなく免許記録の閲覧や写しの作成が行えます。デジタル化、デジタル免許状、デジタル対応など本稿含めて各方面でいろいろな呼び方がされています。

  • 総務省電波利用電子申請サイトを利用します。いまお持ちのアカウントはそのまま使えるようですが、現時点(9月上旬)では方法の詳細は不明です。
  • 免許は、以下の(いずれかまたは複数の)方法で表示できるようにしなければなりません。インターネットが使えない場合もありますのでオフライン対応は必要です。紙が一番確実ですかね。
    • 電子申請サイトにインターネット接続して「免許記録」(免許内容)をスマホ1、パソコンなどで表示させる。必要時に表示します。常にモニタに表示させておくという意味ではありません。
    • 免許事項証明書」の正本(実物)を携帯する。
    • 免許記録の写し」を電子申請サイトから印刷して携帯する。A5サイズという指定があります。従来の無線局免許状と同じ大きさです。
    • 免許記録の写し」をダウンロードしてスマホやパソコンに保存しておいて表示させてもよい。免許事項証明書や現在の免許状のPDF、写真は不可。
  • 再免許や廃止の場合の現行免許状(等の印刷物)の返納は必要なくなります。

今まで通り総通から紙で送ってもらいたい方、電子申請絶対ムリという方

  • 再免許、免許事項(旧記載事項)変更(常置場所の変更とか、3AM→2AMの変更とか)で申請する際に、紙の免許状に相当するものが欲しい場合には、「免許事項証明書」の請求を行います(有料)。
  • 引き続き、書類による局免許の申請もできます。その場合は「免許事項証明書」が交付されます。電子的閲覧はアカウントがないとできません。また、移動運用では正本を携帯しなければならないのは上記の通りです。

メリット、デメリット

新システムを利用すると、
移動運用などで免許を呈示する必要がある場合はお手持ちのスマホですむので便利です。免許記録の写しはおそらくタイムスタンプ等による電子的紐づけがされ、偽造防止がされるものと思われます。

新システムに対応しなければ、
パソコン操作の手間はかかりませんしスマホを持ち歩く必要もないですが、免許事項証明書(あるいはいまお持ちの免許状)は正本を持ち歩かなければなりません。

免許記録の写し(正確には免許記録)が正式なものとなるので、電子申請を利用する限りわざわざ有料で免許事項証明書をもらう理由はなくなるように思えます。(どうせ総通では電子化されているので、書類としても免許記録の写しを送ってくれば免許事項証明書はいらないようにも思うのですが?? 新システムと旧システムが走っているのかな?)

移動しない局、リモート局、社団局

なお、社団局ならびに移動しない局(1AF、3AFなど)については、常置場所/設置場所でも免許記録閲覧ができるようにしたり免許記録の写しを備え付けたりしておかなければなりません。

リモートシャックや第2シャックを移動しない局としてお持ちの局長さんも多いと思います。その場合には各シャック(無線局)に免許記録閲覧用PCや免許記録の写し(書面、保存)の備え付けが必要です。再免許や免許事項(記載事項)変更あるまでは、当面、これまでの免許状を備え付けておけばよいので、格別な対応は不要ということになります。

社団局では移動する局でも移動しない局でも常置場所/設置場所への備え付けが必要です。移動する局の場合、構成員が外部で運用する場合にはたとえば免許記録の写しを携帯し、同時に、常置場所ではパソコンで免許記録閲覧ができるようにしておく、などの対応を行います。

リンク

制度について詳しくは「無線局の免許状等のデジタル化」をご覧ください。今後も詳しいことがわかり次第このページを補足していきたいと思います。

電波法施行規則等の一部を改正する省令(令和7年総務省令第85号)
無線局の免許記録等の閲覧に係る通知事項を定める省令(令和7年総務省令第86号)
 その他令和7年8月25日付関係告示

  1. A7サイズ以上との指定あり。 ↩︎